『桜流し』ー主題歌唱の系譜

mtj : 『桜流し』、いいねえ。このところ毎晩聴いてるよ。
   
空太 : イヤホンしたまま寝てますよねw
   
mtj : Instrumentalもいいし、さらにHikkiの歌声が乗ると、もうたまらんね。
   
空太 : ところで、「桜流し」ってなあに?
   
mtj : うむ。私もわからなかったんだが、『日本国語大辞典』によれば「さくら-ながし【桜流】〔名〕散った桜が水に流れてゆく図を描いた模様。」だそうだ。「桜ながしの衣服(べべ)」という用例が示されている。鹿児島の方言として「桜が咲くころの長雨」という記載もあるが、この意味ではなさそうだね。
   
空太 : ということは、自然の事象を言い表したものではなくて、模様につけられた名前なんですね。
   
mtj : そのようだね。このことは曲の主題を読み解くのに大きな手がかりになると思われる。
   
空太 : この曲からは、大切な人を失った悲しみとか、大切な人との愛の絆を胸に、無常の現実を生き抜こうとする姿とか、個を超えて後の世代を包む慈愛とか……そういうものが感じられますよね。
   
mtj : そうだね。それがここでは一つの絵柄として捉えられる。しかも美を含んだ絵柄だ。
   
空太 : 現実を生きながらも、どこか超越的・俯瞰的な視点が感じられますね。
   
mtj : うむ。そこから「どんなに怖くたって…」という強さが出てくるんだね。その強さこそが、「愛があるなら」という、生命にとって究極的な希望に繋がるわけだ。
   
空太 : なるほど。
   
mtj : ところで、無常の悲しみが愛への強さに転じる、その契機は、歌詞の上ではどこだと思う?
   
空太 : うーん、悲愴感が最高潮に達するのは「何も伝えてない」が繰り返されるところだから……わかった! 「遣る瀬無きかな」だ!
   
mtj : そう。「~かな」などという、日常使うはずのない古語が用いられることで、この曲が本質的に持っている俯瞰的な視座が、ここで露わになるのだ。そして、最高潮に達した悲愴感は、強度をそのままに、一挙に愛への志向に転じる。
   
空太 : 現実の深い悲しみの中にありながらも、それが希望へと変わっていくわけですね。
   
mtj : いや、正確に言うと、「ありながらも」ではなくて「あるからこそ」だね。悲しいときは徹底的に悲しいのだ。その悲しむ強度はそのまま生命の強度であり、愛への志向の強度になるのだ。俯瞰的な視座を得ているというのは、現実を冷めた目で見ているということではなく、愛への転換も含めて、生命の動きの全体を必然として「信じる」ということだ。だから悲しいときは徹底的に悲しむだけだ。「遣る瀬無きかな」と「どんなに怖くたって」の間に逆接の接続詞はない。
   
空太 : うーん。してみると、SC2Disc2の流れを汲んだ、渾身の「生命の歌」ですね。「築き上げたセオリー(を)忘れ」たところにできた、Hikkiの心そのものの歌だと思います。
   
mtj : てなわけで、今夜も聴きながら寝よっと (^ ^)
   
空太 : あ~い ♪
   
※ 歌詞の引用は
   宇多田ヒカル『桜流し』
  『Show Me Love(Not A Dream)』
   

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随処に主となれば

「随処作主 立処皆真」

空太: 「ずいしょに しゅとなれば、りっしょ みな しんなり。」ああ、『臨済録』ですね。
mtj: うむ。実は今日、この言葉がふと思い浮かんでね。自分はこの壮大な物語の主人公で、しかも作者は自分自身なのだと感じて、その時にこの言葉を思い出したんだ。ああ、自分自身で物語を紡ぎ出していくってことなんだな、ってね。なんか、体でわかったというか、そんな感じだった。
空太: こういう言葉は、頭でさばいてはいけませんよね。事実が先、言葉は後からついてくるというか・・・。
mtj: 頭で考えるのではなくて、身体で考える。事実の中に入って働くことが、そのまま考えるということなんだね。
空太: そうですね。
mtj: どんなに辛いことや悲しいことがあっても、将来それは必ずプラスに転じる。極めて自然にそう感じるよね。だって、自分でそういう風に物語作ってるんだもん!
空太: (^ ^)

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最近…

最近のmtj ~
父親入院>在宅終末期医療に切り替え>父親他界>通夜>葬儀>葬儀の後始末>四十九日の準備>四十九日>後始末>諸手続き&家の中の片付け←今ここ orz

ここ二ヶ月ほど、私の中からHikkiSongが消え失せていました。ヒカチュウからHikkiSongを奪うほどの精神的打撃。でも少しずつ日常を取り戻しつつあります。

先日恐る恐る聴いた久しぶりのHikkiSongは、歌詞の一言一言が深く心に染み込んできました。今の自分の心が拒否するような浅薄なものは感じられず、安心して聴いていられました。ほっとしました。

ブログもツイッターもほったらかしでしたが、これからまた少しずつ書いてみようかと思います。時々覗いていてくださった皆さん、ありがとうございます。

(・(ェ)・)ノ☆

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